茅ヶ崎での放射線量は、依然90台の数値(nGy/h)で高止まり状態。加えて報道にもあったように、水の問題も出てきた。以下は茅ヶ崎にある神奈川県衛生研究所の水道の蛇口から出した水の放射能濃度である。
採取日時 | 放射能濃度(Bq/kg) | |
ヨウ素-131 | セシウム-137 | |
3月23日 | 0.75 | 不検出 |
3月22日 | 0.93 | 不検出 |
3月21日 | 0.58 | 不検出 |
3月20日 | 0.46 | 不検出 |
3月19日 | 0.43 | 不検出 |
3月18日 | 不検出 | 不検出 |
シーベルトだグレイだつってたら、こんどはベクレルだ。しかもこの単位は、ただの放射能の量だ。強さではない。また放射性物質によって、当然その悪さが違う。なもんで放射性物質の種類に応じた実効線量係数なるものをかけた数字がこの数値なんだそうな。さらに、飲んだ場合と吸った場合で、その実効線量係数は異なる。興味ある人はココ見てください。元素記号で書いてあるけど、話題の放射性ヨウ素はI-131、セシウム137はCs-137。半減期1600年とか140億年なんてのがゴロゴロ。いま福島の原発の釜の中で成り行きが注目されているウラン235の半減期は、7億と4百万年だ。
ついでだけど、ヨウ素131の半減期なんかたった8.04日だから安心、みたいに言ってるアホ解説者がいるが、半減したってその半分は残っている。16日たっても1/4残っている。さらに言えば、いま、あっちの空から次から次へと放射性物質が流れ着いているんだから、いまある放射性物質の半減期なんかを語ってもしょうがないのだ。
そりゃともかく、水である。まあ、放射性物質が空気中にあるんだから、なにもかもが汚染されるのは当たり前。で、まあ、こんな数値、どこぞの隣国が核実験やったときより低いんだけど、問題はふたつある。ひとつは、放射性物質の飛来を止める手立てが見えてないんだから、半減期を語ってもしょうがないのと同様に、現在の数値だけでモノを言ってもしょうがないこと。それと、ココまでは安心、という基準のいい加減さだ。
基準内だ、という報道聞いて、トーシロのわたしでさえ驚いた。え、日本にそんな基準、あったっけ。で、調べたら、この原発事故をうけて3月17日にできていた(爆)。ヨウ素が300ベクレル/kg、セシウムが200ベクレル/kg。どひゃー。これって、めっちゃくちゃに高くない?
WHOの飲料水水質ガイドラインでは総アルファ線量0.1、総ベータ線量が1ベクレル/kg。面倒な計算はざっくり略して、1日2リッター水飲むんで1年で0.1ミリシーベルト(マイクロではない)の被曝になるヨウ素131は、だいたい6ベクレル/kg。ってことは、300ベクレルの水だと1週間で1年分になっちゃうぞ。
まあWHOの基準は供給し続ける飲料水としての基準で、3/17に作った基準はいまだけの暫定数値なんだろうけど、この状況の収束がまったく見えてない状況での、その基準は、たぶん"きっとこのくらいになっちゃうだろうから、それくらいOKですと言えるようにしましょ"ってヤツぢゃないのかなあ。
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