ある取材で、企業の「開発支援」を生業とする企業を訪れた。モノを作ることを支援するということは、つまり設計から試作、そして量産へと至る全プロセスを熟知し、それに関わるということだ。そして、その全プロセスの途中での状態を、カタチにできる、ということでもある。
偏光レンズを使い、図面の段階から立体感のある3D表示で設計を確認できるプロジェクターから、光硬化樹脂による成形装置、そして最新のCAD/CAMが稼働する一方で、石膏を削り、あるいは溶かした金属を流し込んで金型を起こし、職人たちの「手」でモノを作り上げる。そう大きくない企業なのだが、モノを作る“いろんなカタチ”が一気に眺められた。
新しい、モノの作り方。そして変わらない、モノの作り方。活躍する、コンピュータや最新鋭の機械。そして、なにものにも置き換えられない、職人たちの手。
いやあ、モノを作るって、やっぱり面白い。
Date: 2004/05/13