せっかく若人が力走しているのに、その周辺の、どうでもいいいことの方に気がいっちゃうわたしなのだった。(^^;; 以降、働くオヂサンシリーズ、とでも言いましょうか。(^^;;
トップには、こんなリッパな中継車がくっついている。後部には、銃座ならぬカメラ座がきっと電動で上下するに違いないターレット(爆)装備。一方、スポーツ紙のスチールカメラマンらしき人々を荷台に乗せている「共同カメラ車」は、単なる2トン車ですかこりゃ。なお、トップの上にはヘリも飛んでます。朝日航洋のチャーターのようです。
NHKラジオの実況中継車は、日産ホーミーのキャンバストップ車を、って、もちろんそんなモノはないので、単に天井ぶち抜いてカスタムしたんだろうな。温室みたいに熱いのかな。後ろ開いてるから寒いのかな。いずれにしろ資料類が直射日光に照らされて、目がどうにかなりそうである。見たところワイパーはないから、雨だと実況しにくいだろうなあ。アナウンサーらしき人物はインカムを装着し、もうひとり(解説者か?)が手持ちマイク。
2位の中継車は、GMCのアメトラカスタム(笑)。やぐら組んでビニール張って、ほとんど祭の出し物状態になっちゃってるけど、この手のヤツはもちろんすっぽんぽんにもできて、プラットフォームを車体の前にも取り付けられて、ローアングルでもハイアングルでも、追い、引き、並走でも自在に撮影できる、クルマやバイクの走行シーン撮影なんかのためのカメラカーなのだ。3位にも中継車が付いてるけど、こっちは同種類のカメラカーながらさらに小型に。(^^;;
そして4位以下の選手には中継車がついてないけど、こんなカメラバイクが上からの指示によって行きつ戻りるしながら撮ってるのだった。ていうか、このサイドカー、えっらいSFチックでかっこいいんですけど。ほかにも、よく見るスクータータイプにタンデムしてるカメラバイクとかもいたけど、独断でコイツが本日のハイライト(笑)。
それにしてもカメラマンって、ホントにすごいよなあ。この人も、腹にベルトこそしているものの、実質的にはカーの背中に座布団敷いて後ろ向きの横座りしてるわけ。それで見てたら、いろんなランナー撮るために、そりゃもうものすごい加速で次のランナーのところまで行ったり、当然速度乗ってる分だけの急減速したりしてるんだもんな。ふつーの人なら、きっと一瞬で吐きます。
そういえば昔、あるバイクのカタログ撮影で迫力あるコーナリングシーンが撮りたくて、某サーキットでライダーやカメラマン、デザイナーたちと絵ヅラと撮り方を相談してたら、なんと業界の御大Tカメラマン、自らカメラバイクのタンデムシートに後ろ向きに乗っちゃった。そして、片足の膝をシートに引っかけたハングオフ状態でバイクにぶら下がると、「これで地面すれすれまでカメラを持って行けるぢゃない」とおっさるのであった。確かにその写真に求めたコンセプトは、タイヤの接地点に発揮される、圧倒的なトラクション、みたいな話ではあったんだけど、しかしその接地点にカメラマンを持って行こうなどとは考えてなかったし、そんなもん危なすぎる。ていうか、カメラマンが耐えられるとも思えない。みんなで大反対したんだけど、「だいじょぶだいじょぶ」で押し切られ、Tさんをライダーに縛り付けてよーいドン。後ろ向きに、すでにハングオンしたTさんが遠ざかり、そしてコーナーでバイクがバンクしてTさんがヒューっと地面に近づいて……。
そらもー、上がってきたポジをルーペで見たら、背筋がゾクゾクしちゃいました。どれもこれもスゴイ。すごすぎる。こんなスゴイのの中から選ぶなんて無理です。発注主の某メーカー様も、いやーそら確かに無理だよねー。ちうことで、なんと16ページで作るはずだったカタログが、24ページで作成することになったのでした(爆)。
「いやー、カメラ離すとさすがにこわいんだけど、ファインダー見てたらそんなの忘れちゃうんだよねー」と言ってたTさん。その、撮りたいモノをなんとしても撮る、という執念のおかげで、見る人が見ればイッパツですごさがわかる、数枚の写真が世に出たんだけど、しかしこの写真のすごさがわかる人は、よもや人間が撮ったなんて絶対思わないのがまた面白い。バイクにカメラ固定して、数打ちゃ当たるで撮ったと思っちゃうわけだけど、そんな人にはぜひ、どのコマ抜いてもポスター刷れると思った、あのロールをスリーブで見せてあげたい。
おっと、カメラバイクの話だった。ライダーのヘルメットには、カメラマンに言い聞かせてるのか後ろ向きに“安全第一”というステッカーが貼ってある。しかしカメラマン後ろ向いてるんだからそんなもん見えないし、もし見えててもファインダー覗いたらそんな言葉、アタマの隅っこにも残ってないだろう。第一。このライダーだって、実は安全第一のステッカーに背を向けたカメラマンが撮っている映像を、目の前のモニターで確認しているくらいだから、もしかしたら安全のプライオリティ、そんなに高くないのかもしれない。無線で、誰々を撮れと言われたらピューっと飛んでいき、カメラマンとはインカムでやりとりしながらバイクの位置を動かし、もちろんランナーの邪魔だけは絶対しないようにして、もちろん前も後ろも横も見て。うーん、大変だなあ。見なくてもいいのはスピードメーターくらいか。ま、周囲には白バイやパトカーがうじゃうじゃいるけれど、よもやキップ切ったりはしないだろうしな。
しかしこのカメラアングルだと、どんなモンが映ってるんだろう。写真加工ソフトでシャドウ部を強く起こして、いくつかのモニターが配された巨大なフードをのぞいてみると……。おや、このモニターに映っているものは!! なーんだ。写し合いしてたのかあ。どこかの撃ち合いみたいなモンだな。ヽ(・◇・ )ノ