情報は隠蔽されてるのか。それともそもそも情報がないのか。


なんで茅ヶ崎の放射線量を知ってるの? と訊かれ、そりゃ県が茅ヶ崎で測ってるのよ、と答えた話を書いたけど、民主党政権に限ったことではなく、どうも日本って政府は、いわゆる「由らしむ可し、知らしむ可からず」で、情報を隠匿したがる傾向がある。
いわゆる、って書いたのはこの言葉、本来の意味とは違って使っているから。まるで国民はバカだから「頼らせろ、教えるな」で統治せよ、という言葉みたいだけど、孔子がそんなバカな愚民政策を推奨するわけがない。
でも、知らしむのは実に難しい、という本来の意味からしても、選民意識が強い役人に牛耳られた政府は知らしむことを放棄して、ホントのことは教えないという愚民政策をやらかしているのだ。だから結果は同じなんである。
が、ステイツな国では、そんなことはない。国民のカネで雇われた人間が、国民の求めるもののために働く。国民のカネで買った機械で測った数字は、国民のものだ。だから、情報は公開される。そして国民がデータを見てどう判断するかは、国民の問題だ。まあ、実際の政治っつーのはそんなにクリーンでもないらしいから、裏ではいろんなことがぐちゃぐちゃになってるんだろうけど、タテマエとしてはそういう「フェア」であることがとても大事にされていて、少なくとも日本よりまともな情報が公開されている。
たとえば米国環境保護局(EPA)のwebには、ちゃんとフクシマに対応したページ(ていうか/japan2011っちゅーサブドメインまでできちゃってる)があって、アラスカ、ワシントン、カリフォルニアの環太平洋州、そしてハワイで、ヨウ素にセシウム、さらにテリリウムなんてもんまで検出されていることを、キッチリ公表している。フロリダやらでも検出されてるから、自然由来やアメリカの施設から出てるものなんかもあるんかもだけど、アラスカぢゃ再臨界が起きないと発生しないとか言われてるテリリウム-129などの核種も出てる。先日東電が、129が出ちゃいましたとか発表して、そりゃ再臨界やんかと突っ込まれ、あわててデータが間違いでしたと撤回したことがあったけど、もちろんEPAのデータには、間違いでしたとは書いてない。
さらに、EPAにはデータベースを検索できるサービスもあって、そこでは表に出てない核種だって検索できる。試しにカリフォルニア、ウラン-238、で検索したのが上の表。きわめて微量ではあるものの、2011年3月25日、ちゃんと検出されちゃってるのだ。
カリフォルニアまで飛んでって検出されてるモンが、日本で出ないわけはない。この国では測ってないか、測っててもその結果を出さないだけだ。

Author: shun

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