昼はネズミだったけど、風呂入って着替えたTシャツは、ボーフィンという、パールハーバーに記念艦として係留されているバラオ級潜水艦。コイツは学童疎開船対馬丸を撃沈し、7百数十人の子どもたちを殺したことで有名。空母信濃を沈めた潜水艦も戦艦金剛沈めた潜水艦もあったんだけど、なぜかほとんど民間船ばかりを沈めたコイツが誇らしげに真珠湾に展示されているのだ。不思議だ。やっぱ、「真珠湾攻撃の復讐者」ちゅーニックネームが効いたんだろうか。
米軍の通商破壊に対する防御ができなくて、多くの子どもを死なせた日本は、いま、無為無策によって子どもたちを危険な状況に追い込んでいる。たとえば3ヶ月あたり1.3mSvを越えたら「管理区域」として「事業者は、必要のある者以外の者を管理区域に立ち入らせてはならない」というリッパな法律がある(複数の法律が絡んでてややこしいんだけど)はずなんだが、どういうわけか福島では、3月あたり5mSvまではオッケーちゅーことだ。線量計がピーヒャラいうような校庭で、●時間までなら遊んでもオッケーちゅーんである。もー、むちゃくちゃである。御用学者さえ、さすがにアタマに来て政府の参与を辞めちゃったそうな。まだ人の心がちょっぴり残ってたのかもなあ。
サイパンが陥落し、やがて地上戦になることが予想された沖縄では、児童など非戦闘員10万人の疎開が命令された。対馬丸はそんな疎開の出鼻をくじく事件となったが、いまは違う。福島の子どもたちをどこに逃がそうとも、雷撃してくる潜水艦はいない。なのになんで疎開させないかな。その理由が、さっぱりわからん。考えられるとしたら、東電の賠償額を少しでも減らそうという魂胆でもあるか、あるいは政府内に頑迷な放射線健康論者でもいるのか。
もちろん、健康被害はないのかもしれないけれど、もしかしたらいつの日か、あの被曝で発がんリスクが高まった、という認定がされるかもしれない。そのとき、もちろんいまの為政者たちは職から離れてたり生きていなかったりで、責任はとらなくていいのかもしれない。しかし医療費と賠償費用は、きっといま疎開にかかる費用より高くつくに違いないだろう。