本日17時の線量は56nGy/h。昨日からまた肌寒くなっちゃった。しかし一雨ごとに、どんどん夏に近づいていくんだろう。そのまえに梅雨もあるが。
浜岡を止めてくれと超法規で言ったと思ったら、その反対側で、東電が6つの条件を受け入れたことによって、結局、政府は東電の人災を、国民負担で面倒を見ることに決めつつあるようだ。
なんだよこの6条件って。まるで中坊が親に「ギター買ってくれ」と言ったら「試験で1番になったら」とか「学級委員になれたら」とか、厳しい条件を6つも出された、みたいな話だ。オマエら、親と子どもか。
しかも6つもの条件を突きつけられ、全部飲んだら、いかにも東電は無条件降伏、すべて解体、ゼロから企業体の組み直し、なんて感じを受けるけれど、しかし実際の6条件とは、こんなもんである。
1.賠償総額に事前の上限を設けない
2.福島原発の安定化に全力を尽くす
3.電力の安定供給のための必要な資金の確保
4.最大限の合理化と経費節減
5.新設の第三者委員会による経営、財務の調査
6.すべての利害関係者への協力要請
いやもう、条件って言葉の意味を辞書で引こうかと思うくらいだ。当たり前すぎるようなことが並んでいる。ギター買ってくれと言ったら、親が条件出してきた。よく読んだら、「おなかがすいたらご飯食べる」とか「眠くなったら寝る」とかしか書いてなくて、なーんだ、そもそもはじめっから子どもにギターを買い与えてやりたいんぢゃんか、ってヤツだ。
東電的には原賠法上限を適用されなかったこと、第三者委員会によって経営を監視されることだけがひっかかることだが、一所懸命やったけどこれ以上無理です、と言っちゃえば、そこから先は政府が面倒見てくれるちゅーんだから、こんな楽なことはない。第三者委員会つったって、どうせ専門的なことがわかる人材は原子力村ムラから選ばれるだろうし、そうじゃない人間は懐柔すればいいし、シロートはなんとでも騙せる。あくまでも結論ありきの委員会になっちゃうんじゃないのか。
東電は社長や会長など8人の役員報酬を返上とか言ってるが、騙されてはいけない。仮にみんなが5千万もらってたって、全部でたった4億円にしかならない。兆円単位の賠償の前に、そんなもんゴミである。日本人はすぐに、責任感じてるなら無給で働け、とか言って、それが実行されるとヨシヨシ、なんて感じになっちゃうけど、そういう話ではないのだ。逆に言えばものすごい手腕を発揮して、10兆円の賠償原資を作れるなら、役員報酬なんか倍にしたっていいんである。最大限の合理化と経費節減を言うなら、発電、送電、配電の分解と売却は必須だろう。つまり電力事業解体と自由化を提唱する人間がいないと、賠償金なんかほとんど作れはしないのだ。