そういう電話があった。ワシはキャブだと思ってたけど、実は点火タイミングの位置が違ったとか。あのころの、ていうかワシのは現役か、ショベルヘッドのハーレーはもちろんポイント点火。で、フライホイールに上死点と進角させた点火タイミングのマークが打刻してあり、クランクケースの覗き穴のフタをはずしてその位置を合わせ、それからポイント調整するわけだけど、80年だかあたりの途中でそのマークが変わった。いま現物がないので雑誌の写真を撮ったけど、このマークがそれ以前は逆だったんである。
まあ、こんなもんのぞき穴を見ながらフライホイール正回転させて出てくる順番を考えればわかることではあるが、ふつー、メカニックはルーティンの作業の中で、丸マークなり棒マークを探すだろう。つまり、こういうことしたらみんな間違えるから絶対にしちゃダメ、という変更である。で、これが違ってたから点火タイミングが遅くなっててカブったんじゃないか、というんである。しかしワシでも知ってる知識を、これまでのメカが知らないなんてあるのかな。と思って某社発行の「ショベルヘッド・メンテナンスブック」見たら、ありゃ、確かに前期型のタイミングしか載ってないわ。ワシのは81だから、たぶん後期だよなー。
でも、それを間違っても、どっちかに合わせて、あるいは上死点と進角マークの間で調整さえしてあればエンジンの不具合にはならんのじゃないのか。遅くなってた、ってことはこれまで進角位置じゃなく上死点で点火させてたってことだと思うんだけど、だからエンジンがカブったとも思えないんだよなー。スポーツバイクなら、そりゃもう点火前倒しで行くだろうけど、こんなバイク、上死点で点火した方が低回転でドコドコ行けていいんぢゃないのかなー。それとも、でんでん違う場所で点火させてたということなんかなー。