今日のサザンビーチ と今日の放射線量は目標達成!?


朝9時の線量は47nGy/h。この十数時間、ずっと47。冬になって北風が増えると、やはり増えるようだ。ってこたー、東風の多い季節は福島の西側が、南風が多い季節は北側が、放射線量が上がるのだ。って、まあ、そんなの当たり前なんだけど。つまり福島の、トン単位の核物質をほったらかしにしてる限り、そんな状況は変わるはずもない。
昨日の夜、TVのニュース見てたら、福島県の果樹園かなんかが風評被害を防ぐためとか言って、木を洗ったりしていた。木に着いた放射性物質を水で流しても、放射性物質が土壌に移動するだけぢゃないのかな。それに、いま木を洗っても、原発からは耐えることなく放射性物質が拡散し続けているのだ。新たな蓄積がはじまるだけなんである。つまり当たり前のことだけど、臭いニオイは元から絶たないとダメだっちゅーことだ。チェルノブイリのときは、4月26日に事故を起こし、6月に石棺の工事が始まって11月に完成し、コンクリで原子炉を覆った。もちろん石棺とて核燃料の半減期を考えればほんの一瞬の応急措置でしかないけれど、それでもソ連は、ていうか、悪の帝国呼ばわりされてたソ連でさえ、完全ではないにしろ、とっとと核物質を遮蔽した。なのにチェルノブイリから25年もたってる日本では、四半世紀も前にソ連でさえできたことが、まだなにもできていない。
ところが11月17日付の「東京電力福島第一原子力発電所・事故の収束に向けた道筋 進捗状況」では、まだ原子炉の冷温停止なんて初期段階のことが目標になってるくせに、その一方で「放射性物質の飛散抑制」ちゅー目標は[達成済]になっている。1号機原子炉の建屋カバーを10月28日に竣工したりしてはいるが、3〜4号機なんか、まだぶっ飛んだ建屋の上部の瓦礫を撤去している最中なのに。また「海洋への汚染拡大の防止」なんて項目も、10月28日に遮水壁の工事に手を付けたばかりなのに[達成済]になっている。そして「放射線量を十分に低減」という目標も、原子炉建屋上部等の空気中放射性物質濃度が1〜3号機合計で約0.6億Bq/hと推定し、事故時に比べ約1/13000000で[達成済]だ。まあ、見事に上っ面だけキレイにしたもんだな。
遠く離れた茅ヶ崎でさえも通年の3割り増しで空間放射線量が上がったままだし、ごく最近の調査でも福島沖の魚からは放射線が基準以上に出ちゃって漁連は年内の操業をあきらめた。つまり放射性物質は相変わらず空中にも海にもダダ漏れしてるにもかかわらず、飛散防止や汚染拡大の目標は[達成済]なのだ。これはどいうことかっちゅーと、つまり、目標値が桁外れに低いのに違いない。
たとえば「東京電力福島第一原子力発電所・事故の収束に向けた道筋 進捗状況」を見る限り、その目標値は原発敷地境界の年間被曝線量で、なんと1mSv/年である。そして現在は0.1mSv/hだから目標達成ってことらしいが、それでもこれだけ環境の放射線量が高いのだから、つまりは目標値が根本的に低いのだ。津波の想定が低くて、当たり前の津波が来ただけなのに想定外でした、とか東電は強弁してたわけだけど、アレと同じ。あとから被害がどこどこ出てきちゃったときには、やっぱり「想定外」でした、とでも言い訳するつもりなんだろうなあ。

Author: shun

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です