朝9時の茅ヶ崎の放射線量は46nGy/hだった。夜から朝8時まではずっと47。まあ、そんなもんで晴れた日には推移する、ふつうの数字。政府的には、達成された飛散抑制後の数字だから、もはやこれを下げるつもりはないのだろう。とんでもない現状を追認する数字をこしらえて、達成した、という成績を上げるのだ。
報道によると、今日、政府は「冷温停止状態」の達成を宣言するんだそうな。宣言した、ではなく、宣言するぞ、という発表があるっちゅーのも、この政府、なにがやりたいんだかよくわからんなあ。反発があったら宣言やめちゃうんだろうか。
冷温停止とは、1.に圧力容器の底の温度が100度以下であること、2.放射性物質の放出が抑えられていること、の2点が満たされることだという。しかーし、まあ、もう誰もが知ってるように、すでに圧力容器に底はない。底が抜けてなにもかもが下に落っこちてる、その中身がなにもないナベの底の温度が何度だろうが、そんな数字になんの意味もないだろう。そして下に落っこっちゃったモンがどこでどうなってるのか、誰も見ていないし、もちろん温度もわからない。また、放射性物質の放出は、政府の後付け目標数値は「達成済み」かもしれないが、遠く離れた茅ヶ崎でさえ150%の環境放射線量を毎日記録し続けている。東京や北関東ではさらにスゴイ数字が出てるし、福島ではいまも多くの人々が家に帰れない。これは降り積もった放射性物質が除染できてないせいもあるが、同じく朝9時の地球環境スキャニングプロジェクト計測データでは、福島の南相馬で0.149μSv/h、本宮で0.171μSv/h、二本松で0.243μSv/hと、政府の決めたキケンエリアから遠く離れた県内でも、茅ヶ崎の3倍〜5倍の放射線に人々が晒され続けている。つまりいまも絶えず新しい放射性物質が、原発から供給され続けているとしか思えない。そしてその量をオッケーとする基準を作って、それ以下だからオッケーだもんね、ちゅってるわけである。
それはメルトダウンとは呼ばない、ただの燃料棒の一部損傷だ、とか、言葉の定義さえも好き勝手に変えて平気な連中だから、都合のいい数字をでっち上げるのなんか楽勝なんだろう。
冷温停止、という言葉の意味がなんであれ、そんなこたーどうでもいい。問題は抜けた釜の底の下で、ナニがどうなってて、それをだれがどうするか、っちゅーことなんである。