朝9時の線量は0.043μSv/h。そしてこの24時間は、42〜44で推移していたようだ。
報道によると、福井県知事を説得するため、今夕、野田が会見するとか。いまだにこの話を、原発を動かしたい政府が、再稼働に反対する知事を説得しているように思っちゃってる人がいるけど、事実は正反対である。福井の知事は、「国家のエネルギー政策上、原発が必要だと言え」と言ってるんである。いずれ原発をなくすけど、いまだけ、とりあえず動かす、なんてのは許せない、と言っているんである。原発があることによって福井に落ちるカネを未来永劫に渡って保証しろ、と要求しているのだ。
しかし野田は、基本的には原発を動かしたい勢力に操られて再稼働を謀りつつ、民主党内に山ほどいる脱原発勢力とのバランスから、将来の道筋を曖昧にしておきたいんである。そしてどんな会見になるんだか知らないが、おそらくは曖昧さを残しつつ脱原発をすこしトーンダウンしたようなことでも言うに違いない。福井は「国が原発推進すると宣言」したと受け取り、反原発の党員は「将来的には脱原発」と受け取り、橋下は「限定的再稼働」と受け取り、それぞれ”国がこう言った”と言えるような、内容皆無の玉虫色宣言でもするんだろう。そんな空疎な言葉を積み重ねて、イヤなことは見ないふりして、考えたくない危機は起こらないことにして、その結果がコレなんだ、ということが、実はこの原発事件の最大の教訓かもしれないんだけどなあ。
今回、大飯原発の再稼働には、何度も書いてるけど、経済的なこと以外に、一切の理由はない。100%、経済的な理由で再稼働しようとしているんである。そして安全性に関しては、ほとんど0%しか改善されていない。報道では、”大飯原発の安全性が確保されていることを訴える”んだそうだが、なんにも確保されていないんである。これまで原発を推進して、フクイチの事故を巻き起こした連中が、予備の発電機を高いところにも用意する、といった程度の小手先の安全策を実施し、ゆるゆるのストレステスト一次評価だけで斑目がまったくもって安全を保証できないと明言した、ちょっとカネのかかる安全策を数年以内に行うつもりである、ということを表明しただけである。