今日朝9時の線量は0.043μSv/h。そしてこの24時間は、42〜44で推移していたようだ。政権与党が自民党に変わって、安倍は言うまでもなく再稼働まっしぐら、新規建設大賛成だけど、どうも原発報道はトーンダウンしている。きっと参院選までは、寝た子を起こすな、ってな感じで行くのかもしれない。規制委の新基準もそのころまでは動かないだろうし。
先日の規制委による業界へのヒアリングでは、フィルター付きベントの二重化に対して、コストほどのリスクヘッジが見込めない、みないな消極意見が事業者から出されたようだ。コイツら、アタマの中は1mmも変わってないんだなあ。ま、事故前の発想なら、まだわかる。しかし、この話はフクイチ後の話だ。一昨年の3月、フクイチでベントが機能しなくて真っ青になってた吉田所長以下スタッフの全員は、核燃料がメルトダウンし、ガンガン圧力が高くなって爆発に刻一刻と近づいていく原発を前に、なんでベントが二重化されていないんだと、古い設計を呪ったはずである。
それまで万全だと思い込んでた安全装置がすべて役に立たなかった事例を目の前にして、このうえまだ安全装置の二重化に、過去に通用したコストとリスクの計算を持ち込むのは、つまり、なにがあっても原発を動かすんだもんね、という意思が先にあるからである。安全というものを最優先に設計して、それがコストに合わないのなら、それは単に、その設計がコストに合わない発電方式だ、というだけの話だ。コストが合わないのなら、そんな発電方式はやめちゃえばいいんである。現にアメリカでは、建設認可が下りた原発いっぱいあるのに、シェールガスなんかの方がコスト安いので一基として着工されていない。東電だって関電だって企業なんだから、ちゃんとコスト計算すりゃいいだけの話だ。余計な意図は排除して、ね。