今日朝9時の線量は0.041μSv/h。そしてこの24時間は40〜41で推移していたようだ。小泉元首相の脱原発論をバッサリ、という記事が産経にあった。語るのは小泉首相時代の官房長官の細田だけど、これがまたスゴイ意見が並んでいる。小泉が核廃棄物の捨て場がないことを論拠に原発の廃止を言っていることに対し、「高レベル放射性廃棄物のことをあまり知らないのだろう。何だか分からないのかもしれない。爆発物が入っていると思っているのではないか」なーんて言っている。では、細田の言う核廃棄物とは”ウランもプルトニウムも含まれていないガラス固化体”で、”原発1基あたり年間約30本しか発生しない”し”貯蔵スペースは4畳ほど”だという。いやいや、それはウランを燃やし、再処理してプルトニウムにしてまた燃やし、っていう核燃料サイクルの最終工程で出てくるとされてる核燃料の絞りかすを保存するカタチのことであり、ウランもプルトニウムも含まれていないとかいうけど、言うまでもなく恐ろしいほどの放射能を持ち、高熱を発している。そんなことwikiを見れば、ガラス固化体1本あたり、製造直後は平均4×10の15乗Bq(最大45x1015Bq)、1万年後に2×10の12乗Bq、1億年後に8×10の8乗Bq(8億ベクレル)へと減衰する、とか書いてあるわけだ。ついでに、そういう核燃料サイクルの1であるプルサーマルは思うようにサイクルされてないし、高速増殖炉に至ってはもんじゅとともにひっくり返ったままである。さらにこのガラス固化体ってのは、まさに今年の5月、日本原燃が固化試験を終えた、とか発表したような、まだまだ実験段階の話であり、4畳で収納、なんて具体的な技術じゃないんである。フィンランドのオンカロの話では、「産廃処理場でも、どういう状態か、健康に悪影響がないかどうかをチェックしている」と、まるで一般の産廃扱いだ。
つまりなにも知らないのは細谷の方である、というか、まあ細田はそんなこと、たぶんわかって言ってるんだろう。ウランもプルトニウムも含まれない、なんて言ったら、知らないヤツは核燃料の絞りかすって人畜無害なんだな、とか思ってくれるもんな。つまりこの記事は与党と産経が手を組んだ、為にする記事、ってヤツなのである。