今日朝9時の線量は0.041μSv/h。そしてこの24時間は40〜41で推移していたようだ。福島の原発がぶっ飛んだ事件は、一義的には、東電が引き起こした事件である。国にも責任は山のようにあるし、いわゆる政・官・財・学の原発利権複合体の問題も山のようにあるけれど、しかし事態の責任は、基本的に東電にあった。だからホントは、あの事件の直後、もう東電はアウトだったのだ。債務超過で企業としての存続は不可能で、だからJALや山一のようにちゃんと破綻処理して解体し、そのあと国がナントカしないといけなかったのだ。
それを、だれがどこでどういう悪知恵を働かせたのか知らないが、超法規的措置としか言えない手段で東電を企業として温存したために、すべてがおかしくなった。政府は、東電が賠償したり除染するための資金とするための、交付国債による無利子融資枠を、5兆円から10兆円規模へ引き上げるようだ。国がちゃんとやってれば、ストレートに活用できたカネが、東電を迂回することにより、東電という企業を存続させるための内部留保から、東電社員の高給やOBの企業年金保護なんてことにまで使われる一方で、肝心の被害者や避難している人々への補償は完全に後回しになっている。さらにこの案では、中間貯蔵施設建設の1兆円を原賠機構から無利子で東電に貸し付け、政府が東電に代わって返済するだとか、今後追加的に発生する除染費用は国の負担とするなんて話も入っていて、もう、読めば読むほどひっくり返りそうな内容なのだった。ここまでして東電を守らなければならない、その本当の理由はなんだろう。