今日朝9時の線量は0.039μSv/h。そしてこの24時間は38〜39で推移していたようだ。
今日は原爆記念日である。むかーしむかし、こどもの頃から、違和感を感じた言葉だ。
誕生だとか創立だとか入学だとか結婚だとか、いいこと以外の使い方をほかにあんまり知らないのもあって、なんだか”記念日”という言葉に感じた違和感。原爆とかを落とされた日を思い出し、平和を祈ると言うなら、祈念だとかじゃないのかな、とか、ずっと感じてたのだ。
もうひとつの違和感は、朝行われる記念式典をNHKのテレビ見ていても、新聞の記事なんかを読んでも、なんだか日本人の反省一色だったということだ。
もちろん戦争はイケナイことである。避けられればそれに越したことがない、あるいは何があっても避けなければならない行為だ、とするなら、そりゃもう日本が戦争をしたことは、徹底的に反省しなければならない。
しかし、日本が当時戦争をしたことと、アメリカが人道にも国際法にも反する兵器である原爆を落としたことは、まったく別の話である。ところがこの日のヒロシマに関する論調は、まるで日本人が自らの手でヒロシマの人々を殺したかのように、すべてが反省に彩られていた。その象徴が「過ちは繰り返しませぬから」という、有名な石碑の文言だろう。主語論争の末に落ち着いた、”碑文の主語は人類”という公式見解はもちろん理解できるし、主語をアメリカとして記念碑を建てることが、平和を祈念するとも思えない。が、そのうえで、なんだか割り切れない思いを拭い去れなかったんだよなあ。
あれから六十数年ののちに、日本の国土は、またまた放射能に塗れた。今回、日本人の頭上に大量の放射性物質を撒き散らし、日本国土を広く放射性物質で汚染した、その主語は「人類」なんて大ざっぱなものではなく、実に明白だ。しかしその者たちは、まだ反省していない。もちろん罰せられてもいない。彼らに反省を強制し、その過ちを罰したうえで、「過ちは繰り返しませぬから」と断言できる方策を講じて、それからはじめて、原発の再稼働なんて話を検討できるのが普通の神経だと思うんだが。
洗脳ですよね、と思うくらい原爆反対の平和教育をずっと受けた広島県民ですが「決して二度と過ちは繰り返しませぬから」の過ちは「負けてしまったこと」「原爆を落とさせてしまったこと」だと思っています。
戦争はしてはいけないのではなく、負けてはいけないのです。全部負けた方のせいにされてしまうことはこの６９年間で骨身にしみました。
二度とこんなふざけた真似はさせない。今の戦争では絶対負けない、と原爆記念日に心に誓っています。
たまこさん：
少なくとも現在の国際関係においては、たまこさんのおっしゃる通りです。厚木の自衛隊基地に行くと、食堂だか売店だか、中に見えない線(?)があって、自衛官といえども入れない。日本なのに。海自の知人は平然と「負けたからしょうがない」と言うのでした。
だから、次は負けない、と、次に勝つための準備をするのがいいとは思わないけれど、負けてはいけないし、相手に戦争をさせてはいけないわけなので、そのための準備が必要なわけですね。
もちろん将来的には、そういうのが不要な、ひとつ上のステージに国際関係が進化すべきなわけですが。