というタイトルの小冊子がポスティングされていた。発行主は読売新聞である。そしてもちろん、読売新聞の購読申込書も折り込まれている。つまり朝日の吉田「慰安婦」と吉田「調書」などの誤報で愛想が尽きた朝日購読者は、読売新聞へどうぞ、っちゅーことである。これまた折り込まれていた挨拶文(?)は、「読売新聞は真実を追究する公正な報道で信頼に応えます」というタイトルである。まあ、真実ってなんだよ、という話も大前提としてあるわけだけど、そんなことの前にこの新聞、原発にしたって某球団に関する報道にしたって、真実なんかよりずっと大事なことがある新聞だっちゅーことが、遠い昔からバレてるわけだ。「今ほど、新聞への信頼が問われているときはありません」なんて、まるで朝日がその信頼を損ない、そのうえで読売が信頼回復に努めるのだ、みたいなことを書いているが、いま問われているのは新聞、あるいは大マスコミというメディアそのものへの信頼であり、実はそんなもの、ちょいとアタマを使って情報を探す程度のことをしている人間たちにとってはとっくの昔に消え失せていて、新聞の凋落がはじまっているのだとすれば、それは印刷物というメディアの形態に問題があるのだろう。他社の失態を拡販のチャンスだなんて思ってたら、足もとすくわれちゃうよ。あ、肝心の小冊子は、内容はまあ左右両方の情報にちゃんと目を通している人であれば、なにひとつ目新しい話は見つけられないだろう。裏表紙は中公新書の広告で、一見、市販されてそうな冊子の体裁なんだけど、新書のタイトルは「徹底検証 朝日「慰安婦」報道」で、著者は読売新聞編集局、そして中央公論新社はもちろん、いまは読売傘下の出版社なのだった。やれやれ。
