今日のサザンビーチ と今日の放射線量


今日朝9時の線量は0.039μSv/h。そしてこの24時間は38〜39で推移していたようだ。
昨日だったか一昨日だったか、カミサンが、あれ? blogが読めない、と言った。なんのことかと思ったら、河野太郎氏の「ごまめの歯ぎしり」がメンテナンス中になってるとのことだった。そうだなー。そりゃ大臣になってごまめなんて自称したら、ふつうの議員はミジンコかって話だからな、とか思ったわけだが、やはり事態はタイトルを替えるなんてことではなく、すなわち河野太郎が入閣と引き換えに自説の”反原発を封印”するのだと世間は捉えている。
時事通信は”野党を警戒”、日刊スポーツは”「閣内不一致」の言動を野党に蒸し返され、追及される可能性が高い。その批判をかわすため”、毎日は”「脱原発派」を封印、「安全運転」に徹している”、朝日は”河野氏入閣、「脱原発」どこへ 会見で持論封印/批判ブログ公開中断”、J-CASTに至っては”そこまでして大臣になりたかった? 河野太郎氏、ブログ削除で「脱原発」持論「封印」“である。もうボロクソだ。

河野氏の反原発な姿勢は有名なので、就任後の記者会見でもそこを質問されたわけだが、河野氏、安倍が自民党総裁選で「長期的には原子力への依存度を下げる」と言ったことを根拠に、安倍首相と自分の反原発姿勢は「ベクトルとしては同じ方向を向いていると思っている」とコメントしていた。そしてそれを苦しい釈明と書いてる記事もあったが、しかし、以前茅ヶ崎テレビという地域番組で不肖ワタクシが対談させてもらったとき、河野太郎氏は当時の衆院選直前の自民党のマニフェストを、やはり同様の趣旨で、自民党は反原発の政党であり、これから原発は減らす一方であり、自分の主張との違いはない(?)的な発言をされていた。これはつまり、あのときと同じだ。
もちろん自民党の公約の”原発への依存を下げる”というのは、ちゃんと”長期的には”ってのがついてて、それは”そのうち”とか”いつか”と同義。我々市井の人間が思うような、ホントに原発が減るという実行ではなく、ぶっちゃけ、そうだったらいいなあ程度の話だったのは、みんなわかってたことである。河野太郎氏も、そんなこたーわかってて、しかし自民党公認候補としての立場からそういう発言をせざるを得ないのだろうとは理解しつつ、それでもまるで本気でそう思っているかのような迫力で語るのを、なるほどこれが政治家かと舌を巻いた覚えがある。そしてもちろん自民党が政権を維持した結果は、河野氏がいみじくもblogで批判している通りのなし崩し的な再稼働であり、そしてあのとき、そんな現在の状況は明白に予見しつつ、ではその自民の原発削減は具体的にどのように実行されるのか、原発を削減するという公約の法的な担保はあるのかなど、いっぱい突っ込みたいことがあったのに突っ込めなかったのが、いまも思い出すたび忸怩たる思いがこみ上げてくる、ワシの痛恨事なんである。
さらに、残念ながら河野氏は入閣の会見で「今までは外から言っているだけだったが、今度は政府内の議論に参加できるようになった。政府内の議論で、しっかり言うべきところは言っていくと思っているが、政府の一員である以上、決まったことについては、それを誠実に実行するということだと思う」と実にビミョーな言い回しをしていた。つまりもしかしたら非公式の会議などで反原発的な意見を言うことはあるかもしれないが、それが表に出たら閣内の不一致を野党に突かれるだけ。もはや政府の”安全性の確保された原発(=規制委の審査に通った)原発は再稼働”という方針に異を唱えない、という表明である。
しかし、逆に言うならば確かに河野氏の言うように、これでようやく、政府の一員として自説をアピールできる立場を手に入れたと言えなくもない。表からは閣内一致に見えても、実は河野太郎氏が獅子身中の虫として精力的に活動し、いつか自民党のエネルギー政策を大きく転換させる、と、そんな日が来ることを、ここは信じてみたいとも思うわけだが、さて。

Author: shun

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です