今日朝9時の線量は0.040μSv/h。そしてこの24時間は38〜39で推移していたようだ。
賠償の進まない東電。タチの悪い損保会社のアジャスターのように被災者の主張に難癖付けて、1円でも安く、1日でも先送りしようとしているなんて話も聞く。朝日の10月7日の記事に「東電社員の5年半」てのがあった。その冒頭部分で、賠償を担当する東電社員が強制避難が決まった現場で、牛50頭を殺処分して帰れるともわからない避難を強いられた住民に、それでもねぎらいの言葉をかけられ、“そんな人の人生を壊してしまった。「これがうちの会社が犯した罪なのか」”と泣き崩れたという話があった。
しかしそんな泣き崩れた社員が担当しているはずの、東電の賠償は、個人対象も自治体対象も、原子力損害賠償紛争解決センターに持ち込まれる案件が続出中だ。東電社員も泣いたという被害者の心情を、安っぽい人情話と笑うのは簡単だが、じゃ、自分が酪農やってて、自分に何の非もないのにいきなり飼ってる牛全部殺せと言われて、そのうえどこかへ連れて行かれるなんて人生を、為政者なり経済界のエラい連中がちょいとでも想像して、それを行動に反映できれば、この国もちょいとは変わるんじゃないのか。
それを似非ヒューマニズムと退け、会社や国家の利益を優先させることがエライ人の役目だというなら、それでもいいんだけど、この国の問題は、そいつらがチョンボしても表に出てこないし、誰も責任を取らないっつーことにあるように思うなあ。つまりそいつらの“市井の人間より高度な判断”は、実のところ、国家や企業のためではなく、自分の保身や“空気”だけなんじゃないのか。
