GMT

グリニッジ標準時のことじゃなくて、その名前を冠した腕時計である。まあ、いわゆる記号になってるアレだけど、もちろん自慢話ではない。買った経緯は10年ちょっと前に書いたけど、つまり1980年代中盤、とにかく頑丈で、腕にはめてりゃ動き続ける自動巻で、2カ国の時間が瞬時にわかって、んでヒコーキのなかでちょいちょいと主とサブを切り替えられる、という時計が、これしかなかったんである。
まあ、オトコノコだったので、松本零士作品に代表されるような、針がいっぱいある計器がエライ、という刷り込みもあったんだろう。なので、宇宙に行ったゼンマイ時計も、いにしえのパイロットがコックピットで計算に使ったという24時間腕時計も、いちおー持っているけど、いつのまにか腕にはカシオが当たり前になった。まあ、とにかく圧倒的に頑丈で、軽くて、安くて、太陽電池で充電してくれて、電波で時間合わせてくれて、覚えきれないほどに多機能で、温度に気圧に方位まで教えてくれちゃうんだもん。しかもかつてのカシオのアナログ時計は、時計のくせに針が見にくいということと、デザインが不細工だ、という致命的な問題があったんだけど、それもいまやなんとなくマシになったので、ここ数年、カシオだったのだ。
ところが、なんと、そのカシオが壊れた。激的に頑丈なはずのG-SHOCKなのに、たぶんなにかしたはずみに竜頭がロックできなくなり、そのせいか内部に水分が入ったか、なんか天体写真撮ってたあるメッチャ寒い明け方前だったか、なんだか時計の針が見にくいなと思ってよく見たら、ガラスが曇っていた。オマエ、ホントにG-SHOCKかよ。(-ω-;)
というわけで、カシオ修理に出してとりあえず宇宙時計(オメガのスピードマスターである)はめてたんだけど、あるとき店で洗いものをしてて思い出した。そうだ、こいつ、防水じゃないんだった。ウン十年も前に、アポロ計画の過酷な試験を経て選定される(しかも担当者が街の時計屋で買ってきたのを試験し、最後に残った相手はロレックスのコスモグラフ・デイトナ)くらいだから、そりゃもう徹底的にヘビーデューティな時計に違いないと信じて買ったんだけど、NASAってば防水の試験なんかしてなかったのだ。だって宇宙、水も空気もないんだもん(爆)。
やれやれ、というわけで、これまた久々に引っ張り出したのが、このGMT。10気圧防水なので水仕事もオッケーである。結局、マトモなモノが最強だ、ということか。

Author: shun

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