月の写真は、これまでふつう、望遠鏡の接眼部に一眼レフのボディを取り付けて、望遠鏡そのものをその焦点距離の望遠レンズとして使うという、直焦点撮影が基本だった。しかし日本は気流が悪い。茅ヶ崎、特に悪い。どうなるかというと、陽炎越しの遠景のように、月がユラユラ揺れるわけだ。ここ最近、薄雲越しとかでPICO-8で撮ってた写真なんか、続けて撮った2枚を比べれば、まるでクレーターのカタチが違う。そこで、ワシがこの趣味から離れてるころ、Webカメラで撮った動画を何百枚もの写真だとして扱い、コンポジットして1枚にまとめ、さらにウェーブレット変換という画像処理で画像を強調するなんてことが行われるようになってたんである。
で、ワシに手が出せるような動画カメラは画素が小さく、木星とか土星はいいけど、月なんかだとぜんぜん入りきらない。だから数枚以上に分割して撮ってあとで合成するわけだけど、いい加減に撮ってるとこんなことになっちゃうのだ。