今日朝9時の線量は0.040μSv/h。そしてこの24時間は38〜41で推移していたようだ。
原発推進派とて、もはや少なくとも表向きは、原発を夢のエネルギーだとか、近未来に発電の主流を担わせるとか、そういう意見は聞かない。つまり原発は、せっかくそこにあるし、初期投資終わってること(事故費用や廃炉費用は棚上げにして)から発電コストが安いことなどから、一種の必要悪として活用しようということだ。なので自民さえ、「原則40年ルール」は維持する方向性だ。そしてその自民でさえ問題にしているのが、ノーリターンルールの形骸化。以前の、原発規制官庁であった保安院は、その実態が原発推進官庁の経産省だったため、職員が絶えず行き来して正しく規制が機能しなかった。その反省から、新しく設置された規制委員会は高い独立性を保った上で責任ある仕事をさせるため、各官庁から出された職員を出身省庁へ戻さないというノーリターンルールを、国会事故調が強く求めた。だって経産省から規制委へ出向したって、そのうち経産省に戻るとわかっていれば、経産省の意向を強く反映させた仕事をするに決まっているからだ。そこで原子力規制委員会設置法の附則には以下のように定められた。
「原子力規制庁の職員については、原子力利用における安全の確保のための規制の独立性を確保する観点から、原子力規制庁の幹部職員のみならずそれ以外の職員についても、原子力利用の推進に係る事務を所掌する行政組織への配置転換を認めないこととする」
しかし結局当時の民主党政権は官僚側にやむを得ない事由があれば動かせるという”例外規定”を呑まされて、その結果、規制委が出来てからの1年で、450人定数のうちの132人が出身官庁に戻っている。さらにこの規定をよく読めば、原子力推進に関わらない組織へなら配置転換できるというわけで、どこかで1クッション置けば、どこへでも戻れるわけである。40年ルールだって、1回だけ20年延長できるなんて例外規定が付いてて、既に関電なんかが活用しようとしているわけだ。
そんなこんなは、キッツイ内容が並んでいそうな国会事故調の報告が出てくる直前に、バタバタと国会を通過したんだったなあ。いま、与党をぼろくそ言ってる民主党だって、同じ穴の狢だっちゅーことである。