郡山市立橘小学校が自校のwebサイトに、独自に計測した日々の放射線量を記載していた。子どもたちの安全を願う保護者や教師にしてみれば、当然すぎる行為である。ところが日々の計測を続け、「建物の材質によって内部の放射線量が違う」とか、「空気中に漂う放射性物質から放出されているものより、地面に付着した放射性物質から直線的に放出されるものの方が、かなり多いのではないか」とか、科学的な検証なども書き始めたとたんに、横やりが入って中断を強いられた。測定値の発表は「文部科学省や県など公的な機関が測定したものに限る」との指導が入ったんだそうな。どこから? 学校に指導できる権限を持った官庁はひとつしかない。
その一方で、高木文科相は報道によると、校庭などの表面の土を取り除く作業を行うことにしている郡山の小中学校のことを「土や砂を入れ替えなくても、政府が目安として示した1時間当たり3.8マイクロシーベルト未満の放射線量なら通常の屋外活動ができる。3.8を若干超えても、1日1時間に収めれば屋外活動ができる」と述べ、あたかも国が安全だと言ってるのに郡山が過敏に反応しているだけだと言わんばかりに非難。そのくせ「大事なのは継続的に放射線量の測定をしっかりやることだ。学校の先生に線量計を持ってもらい、安全性の確保を心していくことが重要だ」とも言ったという。おい、それやってたら横やり入れたんじゃないのか。どっちなんだいったい!?
郡山市立橘小学校の使っている計測器は、文部科学省から借りている「はかるくん2」だちゅーから、これは日本科学技術振興財団が文科省委託事業としてやってるメーター貸出制度で借りてる機器。これが原発事故以前から借りてたのか、事故を機に周辺校に配ったのかは知らないが、つまり文科相はメーターを渡して計測はさせておきながら、そのデータは外に出すな(文科相だけに出せ)、と言っているわけだ。
どうも、この左より政権は言論統制が好きだなあ。ホントなら革新と呼ばれた彼らこそが、言論の自由がなかった、言いたいことを封殺された、だから戦争になったとか、軍部主導の大政翼賛政治なるものの言論統制を徹底的に糾弾して止まなかったくせに、自分たちが政権の座につくと、とたんに自身の保身に汲々とし、都合の悪い事実を徹底的に糊塗しようとする。かつてロシア革命以降、共産主義とか呼ばれた、イズムの名を装った社会実験が20世紀の地球に吹き荒れた。しかしそれらがひとつの例外なく、公僕意識なんかより選民意識がまさる官僚システムと結びついて独裁恐怖政治に墜ちたことを思えば、左派的アプローチは、やはり人間が社会を運営するための方法としては、致命的な欠陥を内在しているのだろうなあ。
追記(2011年4月29日)
この学校が、独自に計測した放射線量のwebサイトへの記載を中止したのは、文科相ではなく郡山市教育委員会の指示だということだ。てこたー、統制であるならば自治体の意向が強いだろうし、単なる事なかれ主義だったっちゅー可能性もあるなあ。
この政権は言わずと知れた左翼政権=中国、ロシア系(アカ)ですから、僕等もソルジェー二ツウィンの収容所列島を味わうかもしれませんね。あ〜こわこわ
よしのりさん:
昨日はドモでした。
この政権に問題があるのは選挙前からわかってたわけですが、まーしかし、元の政権がいいわけではない、というか、そもそもこんな状況を作った張本人は、実は前の政権だったわけです。
ワタシもそうだけど、日本人ってすぐにコッチがダメだ、ぢゃあアッチだ。アッチはダメだった、ぢゃコッチだ。になっちゃうのがコワイです。次の選挙でそんなことになったら、前政権が、自分たちのケツをヨソの政権に拭かせて、その上で漁夫の利を得るだけのことになっちゃうんですよね。