もう看板も付いた海の家もあれば、まだ砂しかない海の家もある。気が付けばもう6月中盤も終わりに近づいた。海開きは7月2日だ。今日13時の線量は50nGy/h。今年の海水浴は、放射線浴でもある。よく焼けるかもね。
海江田経産相が、運転停止中の原発について再稼働は可能と発表し、各自治体に働きかけるそうな。これはつまり、日本政府による「安全宣言」である。各原発への立ち入り検査などを実施し、措置は適切に実施されていると評価したんだという。何を評価したのか。それは”水素爆発防止対策や、通信手段の確保、放射線防護服や個人線量計の確保、がれき撤去用の重機の用意”だという。つまり、原発の安全性そのものを確認・評価したんじゃなく、福島の原発事故で、事故のあとにやらかしたチョンボをしないように、ってのが、対策なんである。こんどはメルトダウンしても大丈夫ですってことか。しかもその対策たるや、建屋にドリルで穴開けたので、水素が出ても充満しないから爆発しないとか、内線電話がアウトになってもいいようにトランシーバー用意するとか、もーなんちゅーか、おまえら子供か。ホントにそれで、原発安全になったとでも思ってるのか。今回のことを、シビアアクシデントだと認識しとるのか。
福島では、ホントに水素爆発しなけりゃ、こんなことにならんかったのか? 通信手段があれば、防護服や線量計があれば、重機があれば、メルトダウンは防げたのか? 違うだろ。通信機があろうと防護服や線量計があろうと重機があろうと、本気で放射線が出ちゃってるところには、人間は近づけない。つまり、なにも手が出せないんである。核事故の怖いのは、つまりそこなのだ。建屋は圧力容器越えて、格納容器越えて出てきちゃった放射性物質を食い止めるための、最後のバリアである。それに穴あけたら、アホである。穴あけて放射性物質だだ漏れにさせて、それで水素爆発されてガレキ撒き散らすよりマシ、なんてのを安全策と呼ぶのはキ●ガイである。そして、再び圧力容器も格納容器も破られる前提で、再び放射性物質撒き散らす前提の”安全策”を講じたと強弁し、そんなことをもって安全宣言し原発を動かそうというこの政府は、明らかに国民のことよりも、原発の安全性のことよりも、もっと大事なものを、いま優先しようとしているのだ。