今日のサザンビーチ と経産相は法律無視!?


今日13時の放射線量は50nGy/h。今日も茅ヶ崎の線量をそこまで持ち上げるだけの放射性物質が、福島の原発から流れ出しているんである。しかもこの放射性物質の流出はこれからまだまだ続くだろうし、それどころか不測の事態が起こったり、うっかり作業手順を間違えたりするとドカンと増えたりする可能性もたっぷりあるんである。その一方で、循環冷却さえまだまだアヤシイという感じで、原発事故を収束させるための作業は、その端緒にさえまともにたどり着けていないようだ。
と、そんな状況のなかで、今日の大手新聞はカルテルでも結んでるかのように佐賀知事が原発再稼働を容認したことを、一面トップで報じているようだ。朝日なんか「玄海原発、佐賀県知事が再開容認へ「安全性はクリア」」である。中にナニがどう書いてあるかまだ読んでないので知らないが、これじゃアホな読者が見たら、安全性はクリアされたので佐賀の知事が原発OKした、と読めるだろう。ていうか、まさにそう書いてあるのだ。
まあ、これについて思うことは、もちろんみんな山のようにいろいろあるんだろうが、ワシがもっとも解せないのは海江田経産相が「玄海2、3号機の安全性には国が責任を持つ」と明言して知事に理解を求めた点だ。これって、法的根拠、あるの?
1に、原発の安全性の判断ができるのは、原子力安全委員会だけじゃないのか? 経産省も保安院も原子力委員会も原子力安全委員会も、そりゃ内閣の下にあるけど、システム的には安全委員会がOKして、その上で経産相がハンコ押すんぢゃないのか。具体的には、安全委員会が今回の福島原発の事故を踏まえて安全基準を見直して新基準を策定し、その基準に則って玄海原発が施設を改善し、安全委員会がその改修を確認して「安全である」と認めたら、経産相がそれを認めるわけだ。ところが今回の海江田経産相の発言には、安全委員会のチェックが吹っ飛ばされてるように思うが。少なくとも、そんなプロセスはまったく表に出ていない。
2に、海江田経産相の発言では、いま現在の玄海原発の安全性を、国が完全に保証したことになるわけだけど、これって万一事故が起こり被害が生じた場合、その責任は国にあって九電は賠償責任を免れるということであり、原賠法の無視である。つまり”超法規”だ。法律ぶっ飛ばして”国が責任を持つ”なんて言ってしまい、額面白紙の小切手切っちゃう権限が経産相にあるのか?
しかし不思議だなあ。これだけエライ事になっても、電力会社は原発を動かそうと必死だ。ふつーの経営判断ができるなら、40年間コレコレのコストで電気起こしてコレコレ儲かったけど、ほんでも最後に賠償10兆円かー。アカン、こりゃコスト合わへんわ、とかなりそうなもんだけどなあ。

Author: shun

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です