今日のサザンビーチ と廃炉までたった最長40年!?


今日朝9時の線量は47nGy/hだった。この日記によると、10月28日の線量は朝9時で46nGy/hだったようだ。
あれ以来いろんな出来事が次々と起こり、それに対する周辺のいろんなことも次々と行われ、あるものは報道され、あるものは黙殺されているわけだ。先日、清水建設の”原発カバー工事”が賞賛されてる記事をみかけた。チェルノブイリで石棺作るときも、現場で人間が作業できないから苦労したんである。清水建設も、クレーンで鉄骨構造物を乗っければ自重で勘合するような仕掛けなどで1号機をカバーしたわけだ。
こんなドサクサだから、建設会社なんかにゃよだれだらだらのオイシイ話がごろごろしてるんだろうなあ。放射線漏れの9割を遮蔽するとされたその1号機のカバーに、いくらカネをかけたんだろう。まあ、カネに糸目を付けない作業になってんだろうけど、しかーし、10月28日にその工事が完了したちゅっても、茅ヶ崎での線量に有意な変化は見られない。つまり、茅ヶ崎的には、効果はゼロ。東電のカネだか税金だか知らないが、費用対効果は最悪だ。福島県では、それなりの線量減少でも確認できてるのだろうか。
そもそも11月29日の日記にも書いたように、11月17日付の「東京電力福島第一原子力発電所・事故の収束に向けた道筋 進捗状況」では、すでに「放射性物質の飛散抑制」ちゅー目標は[達成済]になっている。その達成済みの理由に、このカバーの完成も含まれているんだろう。しかし茅ヶ崎の数字を見る限りは、カバーができても線量に変化は見られない。なんでだ、ってのは、実は簡単な話で、福島の原発から放出されている核物質に1号機が占める割合ってのが、たいしたことなかった、ということなんである。おそらくはもっともエゲツナイことになってるのは2号機で、そっちはほとんど手つかずなのかもしれない。たいしたことのない状況の1号機だから、クレーンで鉄骨吊ってカバーもできるし、周囲をうろうろしている企業がオイシイ仕事にありつけたりもするわけだけど、ぐちゃぐちゃの2号機は触れない瓦礫もいっぱい散乱しててクレーン立てる場所さえないのかもしれない。そして、そこに近づくものは誰もいない。
かといって、だれも、だったらいっそコンクリ流し込んで固めて、とにかく核物質の漏洩を止めちゃえ、という決断もできない。あとでそれが問題になったとき、みんな責任とるのが怖いのだ。例のSPEEDIのデータを握りつぶした役人も、きっと、そんなデータ公表して政府発表の安全エリアを否定したり、安全な方角に人が殺到して事故でも起こったときの責任取るのが怖かったのだ。だから、現状の数値がとんでもないのに、それを肯定する新たな基準をでっち上げて、基準を達成したからオッケーだと発表こいちゃうのだ。
この国の行政は、つまりそういうシステムなのである。戦争だとか国難に対して、思考停止に陥ってなにもできなくなってしまうのだ。チェルノブイリのとき、さすが共産圏は人権がないから作業が早いなあ、なんて思ったけれど、いまの日本と比較してみれば、30年も前のソ連の方が、よっぽどまともに、「国民」のために働いていたと思わざるを得ない。
ウクライナでは、今日現在も、いまの日本よりずっと厳しい数値で、食物を管理している。食肉なんか全頭検査は当たり前だし、飲料だってモノによっていろいろ違うが、少なくともkgあたり200Bqなんて、原発から流れ出たら許容基準の倍の線量だと大問題になるような高汚染度の数値なのに、それが乳製品の基準となって赤ちゃんに飲ませてもOKだっちゅー日本とは大違いなのだ。
経産省と東電が、廃炉まで最長40年という新たな工程表を作ってるそうな。なんとたったの40年で廃炉できるんだそうな。まったくこいつらの作る見通しというのは、アクアラインや本四国架橋の通行量予測なんかと同じく、はじめから思惑があっての数字なのだ。残念ながらいまのわたしには、この40年という甘い見通しを発表する意図が見えないが、アタマのいい彼らのことだ、何かこの数字には意味があるのだろう。
さもなければ、きっとその頃には、鉄腕アトムや鉄人28号やガンダムやエヴァなんとかが自在に活躍してて、なんとかしてくれるとでも思ってるのかもしれない。あるいはイスカンダルからコスモクリーナーでも持ってくるか。まあ、40年前、原発が廃炉になる40年後には、人類が進化して新しい核処理技術も完成してるだろう、というおっそろしく楽観的な見切り発車で原発動かし始めた国だしな。

Author: shun

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です