22日朝9時の線量は48nGy/h。ここんとこ、0.001μSv単位の話ではあるが、ここんとこ高めである。いきなり朝日や産経が、東電、実質国有化へ、なんて報道を始めた。現状の東電では、もはや廃炉費用まで負担しきれない。というか、膨らむ廃炉費用を計上すると債務超過に陥って賠償が滞るから、東電へ1.5兆円の税金突っ込むことで(つまり原賠支援機構が東電新規発行の株式を取得して)、東電の破綻を避けるという。さらに朝日によれば、最低でも過半数の議決権を取得し、3分の2以上確保することも視野に入れているという。しかしこんなもん、誰一人責任を取ることなく、独自経営を続ける意向の東電が素直にウンっちゅーわけないし、もしウンちゅーときがあったら、そのときは政府の意向で東電の経営をさせるのではなく、政府の意向を東電サイドでコントロールできるようになったときだろう。
しかしこれってあれかなあ、やっぱその前日に橋下大阪市長と石原東京都知事が表明した、「発送電分離」を株主提案するっちゅー動きへの牽制球なのかなあ。大阪市は関電の筆頭株主、東京都も東電への出資率3位なので、うまく他の株主の賛同を得られれば、電力事業の抜本的な部分を変えることも可能だろう。そしてそれは、一部の人たちにとって、重大な利権の喪失なのだ。
発電送電販売が一体となった総括原価方式が諸悪の根源だっちゅーのは、もうほぼ異論がないところだろう。その旧体制を守るために賠償を持ち出すのは、議論のすり替えである。